九州南部の江戸前期調査2日目

今月初めには岡山県内で墓地調査を行いましたが、あまりに暑くて少し気分が悪くなってしまい、その後の調査に支障をきたしました。これを反省し、今回は暑くならない内にと、早朝にホテルを出て墓地に向かったのですが、幸いなことに今日はあまり温度が上がらず、少しだけ楽に調査を進めることが出来ました。

集落に古くから住む家々の共同墓地なのですが、現在はご依頼人の家の墓碑がないことについては、お申込み当初に伺って分かっています。今回の墓地調査の目的は、ご依頼人のご先祖様が江戸期から大正末まで住んでおられた集落の同姓の墓碑の内容を確認することでした。

墓地内には同姓の墓碑が3基あり、家紋や墓誌に彫られた内容を確認させて頂きました。ただ、墓地調査では、墓誌の内容だけではなく、同じ墓地内の他姓の家々の墓碑(特に明治以前のもの)との大きさや石の質、彫られた文字の深さや確かさ、戒名(法名)などを比較しつつ観察することを重要視しています。

40~50基ほどの比較的小規模な墓地でしたが、このような視点での調査も同時に行いますので、終了までに1時間半ほどを要しました。

その後、集落内の神社の寄進碑や絵馬などを調べ、集落内を歩き回ります。
農村地区の集落では、特に午前中には庭で作業をされていることが多く、お話を伺うには絶好のチャンスなのです。ただ、残念なことに誰一人外に出ておられず、聞き取り調査は断念しました。

本来であれば、飛び込みをしてでも情報をお聞きするところなのですが、新型コロナが広がっている現状下、約束もしていない人の家を突然訪問するようなことは避けなければなりません。庭にでも出ておられれば、少し距離を取って話をさせて頂けるか許可を取って、お話を伺うことも出来たのですが‥。

特に、集落に3軒存在する同姓の家の方が庭に出てこられないかなと期待しつつ、何度か家の前を往復するなどしていたのですが(かなり怪しい動きです!)これについては諦めるしかありませんでした。

甚だ効率が悪いことではありますが、今は仕方がありません。

ただ、墓地調査での情報と現地での同姓の家の確認とで、最も本家に近いと思われる家が特定出来ましたので、後日お手紙を出させて頂くつもりです。