「武士だった」という伝承は真実だった!

昨日の転倒で腫れあがってしまった左足首は、ほとんど改善がみられませんので、本日は終日デスクワークです。

一昨日に大分県で撮影した大量の古文書画像の精査をしなければなりませんでしたので、それに集中することが出来てちょうど良かったように思います。

古文書の中には、田畑高帳・田畑名細取調名寄帳・公役控牒などの土地に関する史料が多く、各時代の田畑や山林等の村民ごとの所有地や明治初年の課税高などを比較することで、ご依頼人のご先祖様の当時の経済力や村内に於ける立場などが分かってきました。

画像の説明

それに加え、決定的な文書を見つけました。
ご先祖様は、江戸中期にこの村に来住されたのであり、その理由について次のことが書かれていました。

「始仕〇〇公後告病治醫移○○村子孫在○○村」(※個人情報保護のため、伏字が多いことはご容赦ください。)

つまり、元々はこの村が属する藩の藩士でしたが、病気となり、それをきっかけとして医術を学び、この村に移り住んだということです。

全国のほとんどの藩の分限帳は持っていますし、当然この藩の分限帳も持っていますので、早速その当時の方の名前を調べたところ、確かに同姓同名の記録がありました。

調査のお申し込みを頂く際、「先祖は武士だったらしい。」との伝承があるというお話でしたが、皇城炎上献金者名簿に「平民」と書かれていたことから伝承は事実ではないと考え、そのようにお伝えしていました。

ところが、今回の発見により、江戸中期以前までは確かに武士だったということが判明しましたので、早速ご依頼人様にこの旨をお伝えしました。

調査を開始して3カ月と11日。これで基本調査は終了です。
本来の目標を100年ほど超えた結果となりました。
これから報告書作成に入ります。