菩提寺訪問

大分県某地域の調査で、明治以前の菩提寺を探すために21軒の寺院に照会文を出した結果、菩提寺を特定することが出来たことは12月19日の記事に述べました。

本日は、その特定出来た旧菩提寺へ訪問させて頂きました。

玄関にてご挨拶をさせて頂いた後、すぐに応接間に通して頂いたのですが、テーブルの上には過去帳と思われるものが置かれていることが分かり、「過去帳を見せて頂けるのか!」と、思わず心の中で小さくガッツポーズをとってしまいました。

しかし、この過去帳は、私が手紙で照会していた明治初期に亡くなられたお二人が確かに記載されていることを示すために出されていたものでした。

「確かにここに書かれていますよ。」と該当するページを見せて頂きました。
過去帳に書かれていたことは、没年月日・戒名・俗名・続柄・享年でしたが、お二人に関しては戒名が分からないだけでしたので、それをメモさせて頂きました。

知りたいのは、その上のご先祖様の記録です。
その点についてお話したところ、「過去帳を見せることは禁じられているからなぁ~」と言いつつ、「私が調べて教えることは出来る。」ということで、そのまま過去帳を開いて調べて頂くことになりました。

ところが、「見せることが出来ない」と話されたにもかかわらず、私の目の前でゆっくりページを捲っておられるものですので、内容は丸見えです。

礼儀として見ないように少し斜め前に視線を向けてはいたのですが、過去帳を指さしながら「これではないか?」「これは違うかな?」といちいち問い掛けて来られるものですので、その度毎に見ることになり、後半からは明らかに私に見せるような位置に過去帳をずらしてこられました。

とうとう最後には、「ちょっと用事を思い出したけど、見るんじゃないよ。」と言いつつ過去帳をさらに私の方にずらして席を外されるに及び、さすがに分かりの悪い私にもご住職のご好意が分かってしまいました。

ということで、今回の調査は基本調査ですが、その目標をかなり超えた時代のご先祖様まで判明させることが出来ました。