山口県の庄屋家文書その④

山口県の庄屋家文書その③の続き

ようやく閲覧に至った庄屋家文書です。

閲覧用のスペースとして、終日使う予定がないという会議室を用意して頂きました。また、このような場合、職員さんが立ち会ったりすることが多いのですが、「用が有ったら呼んで下さい。」とすぐに退室され、休憩や食事などで自由に退室出来るように部屋の鍵まで渡されました。閲覧に至るまでの交渉が厳しかっただけに、実に親切なご対応で驚きました。

画像の説明

自由に閲覧して良いということでご用意頂いた古文書は、左の画像のような状態です。

30~50点ほどの文書をまとめて紙縒(こより)で括り、それらの束が7つもの段ボール箱に無秩序に放り込まれています。昭和50年代に作成されたという目録など、何の役にも立たないことは明らかです。


本来であれば、目録を見て必要な史料だけを選んで調べますので、それほど長い時間は掛からないのですが、今回の場合は全てを調べる必要があります。

画像の説明

ちなみに、ひとつの束がこんな感じです。小さな束を紙で括って、さらにそれらの束を大きな紙縒で括り、二重・三重になって一単位の束になっています。

これは大変なことになりそうだと思いつつ実際に作業を始めてみると、想像以上に大変なことが分かりました。目録が作成された約40年前から一人も開くことがなかったとのことですので、束を括った紐もずっとそのままの状態であり、なかなか解くことが出来ない状態でした。

なんとか紐解いて1点1点の史料を開いて内容を確認した後、元の状態に戻す作業が待っています。作業開始後まもなく、「これは一日では終わらない。」ということが分かりました。

本日は、7つの箱の内2箱だけで時間切れとなりました。
残念ながら今日は金曜日ですので、休み明けに再チャレンジです。



山口県の庄屋家文書その⑤