調査実例・・・戸籍調査でどこまで辿れたか?

「戸籍調査でどのくらいのご先祖様まで判明するのだろうか?」

戸籍家系図のご依頼を検討される方にとって、このことは最もお知りになりたい点ではないかと思います。ただ、これは各市町村役場の戸籍の保存状況やご依頼者様の特に幕末から明治初年頃に出生されたご先祖様が長命だったか短命だったかなどの事情により、かなり異なって参ります。

このため、「戸籍調査でどのくらいのご先祖様まで判明するのか?」という疑問に対する責任ある回答としては、「実際に全ての戸籍を取得してみなければ分かりません。」とお答えするしかないのです。

しかし、それでは不安も大きいことと思いますので、当事務所が実際に戸籍調査を行った25例をアトランダムに挙げてみました。
実際には各家で異なることですので、あくまでも参考材料としてご覧頂ければと思います。

最も古い時代の方の出生年取得した市町村
享和 元年(1801)愛媛県西条市
天保 6年(1835)徳島県阿波市
文政 2年(1819)福岡県福智町
明治30年(1897)東京都豊島区
天保 8年(1837)岐阜県中津川市
文久 3年(1863)宮崎県都城市  
天保 5年(1834)宮崎県宮崎市  
天保12年(1814)福岡県田川市  
弘化 元年(1844)長崎県長崎市  
万延 元年(1860)高知県安芸市  
天保13年(1842)福岡県遠賀町
明治33年(1900)熊本県熊本市  
天保 2年(1831)熊本県玉名市  
天保 9年(1838)岐阜県関市   
文政12年(1829)熊本県長洲町  
文化13年(1816)東京都練馬区  
明治28年(1894)愛知県尾張旭市 
安政 元年(1854)千葉県野田市  
嘉永 3年(1850)広島県広島市  
嘉永 5年(1852)鹿児島県鹿児島市  
文政11年(1828)福岡県柳川市  
文化14年(1817)高知県土佐清水市  
嘉永 5年(1852)新潟県柏崎市  
文政 9年(1826)岩手県六戸町  
嘉永 6年(1853)福岡県直方市  

以上は、あくまでも戸籍上に生年月日が記載されている方の年号です。続柄欄には、さらにその方の父母(明治19年式戸籍では父だけ)の名前が書かれていますので、家系図としてはその一代前のご先祖様まで書き込むことが出来ます。

以上に挙げた25例に於いて、最も古い享和元年(1801)まで辿れたケースから明治33年(1900)までしか辿ることが出来なかったケースまで、かなり大きな幅があることが分かります。このようなことがあり得ることをご了解の上、ご検討頂きますようお願い致します。

なお、明治以降出生のご先祖様までしか分からなかった場合でも、旧土地台帳によって補足できる場合もあります。
旧土地台帳は、明治20年頃の土地所有者名が書かれています。その頃の所有者であれば、一般的は幕末頃の生まれの方ということになるため、補足出来る可能性があるのです。