家系譜について

家系譜は、「戸籍解読表」・「縦家系図」・「横家系図」・「変体仮名表」・「元号・西暦対照年表」の5点で構成されています。(但し、戸籍中に変体仮名が使用されていない場合は「変体仮名表」は入っていません。)

①戸籍解読表
明治期の戸籍は、毛筆で書かれている上に、書いた方が達筆であったり、或いは癖が強い悪筆であったりで、読み取ることが困難であるケースが少なくありません。

古い戸籍を読み慣れた我々でさえ「なぜもう少し綺麗に書いてくれなかったのか!」と嘆くような文字に遭遇することも多々あります。戸籍に慣れていない方にとっては、読み取ること自体が難しいものです。

そこで、戸籍に記載された方々全員の基本事項(出生・婚姻・家督相続・隠居・死亡など)を正確に読み取り、次に示す『戸籍解読表』を作成しています。
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古い戸籍を理解する上で、記事内容の解読と並んで厄介なことは、今では使われていない古い地名が多く書かれていることです。古い地名が現在のどこに当たるのか、すぐに分かる場合もありますが、なかなか分からない場合も少なくありません。

このため、古い地名が出る都度、日本地名辞典や歴史地名体系などによって、現在のどの地域に当たるのかを特定し、古い地名の後に括弧書きで現在地名を記しています。

たとえば、上記解読表では、「福岡県上毛郡和井田村」(現、福岡県築上郡吉富町広津)、「大分県下毛郡上津村大字折元」を(現、大分県中津市本耶馬渓町折元)としています。

また、その地区が江戸時代にはどの藩に属していたか、どのような歴史を持つ村だったのかなどを調べ、それらの情報を別紙『戸籍分析レポート』?に記しています。

②縦家系図

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縦家系図は、1枚の用紙に古いご先祖様から順に下に書き並べていくものです。

この系図の長所としては、1枚の用紙に展開していますので、一覧性に優れていることです。それぞれの関係が一目で分かります。

その逆に、1枚の用紙に全てのご先祖様を展開しているだけに、おひとり毎の記事が限られてしまい、せいぜい続柄や出生年・没年くらいしか記すことが出来ません。これが縦家系図の欠点です。



③横家系図
横家系図は、用紙を何枚も繋ぎ合わせて、古いご先祖様から順に右から左に書き並べていくものです。
この系図は、複数の用紙を繋ぎ合わせて作成するため、おひとり毎の記事にスペース上の制限がありません。このため、多くの事柄を書き込むことが可能であり、上記の縦家系図の欠点をカバーすることが出来ます。

逆に、用紙を繋ぎ合わせて横長く展開させるため、縦家系図のように一目で各ご先祖様の関係を把握することには少し不向きであり、それぞれの罫線を目で追って繋がりを確認する必要があり、これが横家系図の欠点ではあるかと思います。

画像の説明

家系譜には、縦家系図と横家系図を併せて綴じ込んでいますので、2つの系図を見比べることでご先祖様の理解が深まることと思います。

④変体仮名表

画像の説明

明治の女性の名前には、しばしば変体仮名が使われています。
左表のように、たとえば「あ」の文字は、「安」・「阿」・「愛」を字源とした変体仮名が使われています。
普段触れることがない文字ですが、この表を参照することによって解読することが出来ます。

なお、この変体仮名表は、戸籍に書かれている変体仮名の解読用ですので、そもそも戸籍中に変体仮名がない場合は、当表はお付けしていません。

⑤元号・西暦対照年表
明治19年式戸籍などでは、江戸期に生まれた方の記載がありますので、出生や婚姻・養子・死亡などでその時代の年号が書かれています。

たとえば、天保元年出生と書かれていても、なかなかピンとこないものです。

そこで、元号と西暦・干支だけでなく、その当時の将軍名を併記した対照年表を作成しています。